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【介護業界】人材確保と介護の質の向上に「介護現場のICT活用・デジタル化事例」7選

2022.07.21
コラム
【介護業界】人材確保と介護の質の向上に「介護現場のICT活用・デジタル化事例」7選

業界別シリーズとして、業界ごとのICT活用、デジタル化の課題・対策、そして事例をご紹介いたします。

同じ業界はもちろん、他業界の皆さまにもより具体的に、自社に役立つデジタル技術や手法のヒントが見つかるかもしれません。

これまで、次の業界のデジタル化事例をご紹介してまいりました。

今回は【介護業界】編です。

介護業界にあたる事業者、会社は幅広いですが、本記事では主に高齢者の方を対象にしたサービス(介護老人福祉施設、訪問介護など)の事例をご紹介いたします。

介護業界とデジタル化

2018年(平成30年)、厚生労働省に「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」が設置されました。

資料※によれば、2040年を展望すると、高齢者人口の伸びは落ち着き、現役世代(担い手)が急減。「総就業者数の増加」とともに、「より少ない人手でも回る医療・福祉の現場を実現」することが必要とされています(P1-2)。

その政策課題の一つに「医療・福祉サービス改革」があり、介護分野では「ロボット・センサー・ICTの活用」もアプローチの一つとして挙げられています(P4)。

事務処理などの間接時間を削減すれば、直接ケア時間の増加や介護の質の向上ものぞめます。

介護業界の課題である人材確保のため、離職防止・定着促進を行い、そして生産性向上やその先にある介護の質向上のためにも、ICT活用・デジタル化は有効な手段の一つと考えられます。

資料1 2040年を展望した社会保障・働き方改革本部のとりまとめについて(PDF:520KB)(厚生労働省)

介護業界のデジタル化課題と対策

介護業界の具体的な課題とデジタルでの解決策をご紹介します。

書類業務や事務処理が多い

日報、報告書などは基本「紙」。記入だけでなく整理や管理にも手間がかかっている。

【浅間のご提案】

「ICTシステム」の導入が進んでいます。介護ソフト、介護システムと呼ばれるもので、スタッフや利用者管理、ケアプラン、スケジュール管理、介護記録、請求関連の業務など、介護業界独自のニーズに合ったものが普及し始めています。

クラウド対応しているシステムの場合、事務所のパソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットからも利用できるため、訪問先ですぐに入力・共有が可能です。また、パソコンが一人一台なくても、他の端末から柔軟に入力ができるというメリットがあります。

介護業界では、介護記録やシフトや勤怠管理など、さまざまな記録や情報共有が業務上必要になっています。それらが紙の場合、作成・記入だけでなく書類の管理や集計などに時間も手間もかかりがちです。

たとえば「訪問介護サービスのこれからを考える10の論点」※においても、訪問介護員としての働くうえでの課題として「日報等の記録作成や事務処理の負担が大きい」が40~45%と上位に挙げられています(P26)。

デジタル化のメリットは効率化だけでなく、データを扱うことによる処理の正確性や紙や人手のコスト削減、そして紙による情報漏えい・紛失の防止にもつながります。

なお、選定の際は必要な機能や費用だけでなく、安定性やサポートも重視することをおすすめします。

「訪問介護サービスのこれからを考える10の論点」(一般社団法人「民間事業者の質を高める」全国介護事業者協議会)

パソコンが一人一台ないため情報共有・伝達が大変

介護スタッフは現場作業が多いため、パソコンは共同利用。情報共有は口頭やノート、日誌などによる申し送りがメイン。

【浅間のご提案】

「ICTシステム」未導入、もしくは導入の予定がない場合、Microsoft 365を情報共有にお試しいただくこともおすすめです。

<Microsoft 365活用例>

SharePoint(ファイル共有):主に社内ホームページの作成ができるサービスですが、ファイル共有にも利用できます。スタッフ同士で共有するファイルや、共同編集したいWordやExcelがある場合などにも便利です。

Teams(ビジネスチャット):Web会議(ビデオ通話)も行えるため、スタッフ間の会議はもちろん、オンライン面会にも利用できます。掲示板のような使い方ができるため、介護現場のヒヤリハット事例集など、日常の情報共有にも活用できます。

Exchange Online(メール/スケジュール共有):メールとスケジュール共有を行えるサービスです。メールをタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末でいつでもどこでも確認できます。また、スタッフ間のスケジュールもリアルタイムで共有・更新が可能。シフト管理などにも活用できます。

いずれのサービスもクラウド対応しているため、タブレットやスマートフォンなど、モバイル端末でも利用できます。

訪問介護スタッフの方など外出がメインの方は、法人用スマートフォンおよびアプリを利用することで、事務所に立ち寄ってパソコンを操作する必要がなくなります。そのため直行直帰が可能になったり、時間を短縮したりできたりします。

なお、法人用スマートフォンは近年、本体および通信料も下がってきています。セキュリティや管理の面からも、個人のスマートフォンを使うのではなく、法人用スマートフォンの導入をおすすめしております。

ミーティングや研修会の調整が大変

通常のシフト管理に加え、スタッフミーティングや研修会のスケジュール調整に毎回苦労している。全員が集まるための時間確保も大変。

【浅間のご提案】

Microsoft 365の活用がおすすめです。

Exchange Online(スケジュール共有):スタッフ間のスケジュールがリアルタイムで共有・更新できるため、スケジュール調整がしやすくなります。また、外出中やパソコンに空きがなく使えないときも、モバイル端末から操作できます。

Teams(Web会議):Web会議(ビデオ通話)機能で、リモートのミーティングや研修会を行うことができます。全員が同じ場所に集まる必要がなくなるため、より柔軟に会議設定が可能になります。場合によっては交通費の削減などにもつながるかもしれません。録画も簡単に行えるため、出席できなかったスタッフに後で録画を見て情報共有するハードルも下がります。

もし、これまでWeb会議の経験がない場合は、慣れのために一部のスタッフの方々で始めるのもおすすめです。

事例:こちらは建設業界のお客さま事例ですが、スケジュール調整にExchange Onlineを活用されています。

また、最近は会議室にWeb会議システムを導入し、一部の方がリモート、他の方々は会議室から参加するというWeb会議のスタイルが増えています。外出中のスタッフもスマートフォンなどから参加できるため、スケジュール調整がしやすくなるメリットがあります。

会議室用のWeb会議システムはこれまで、大企業向けの大掛かりなイメージを持たれていましたが、最近は中小企業向けの導入しやすい機器も増えています。

入所サービスのお客さまの場合、大型ディスプレイはリクリエーションなどにも活用できます。

施設内でネットが必要

  • ICTや介護ロボット導入にあたり、施設内でWi-Fiが必要になった。
  • すでに導入済みだが、電波が届かないところがあったり、速度が安定しなかったりと困っている。

【浅間のご提案】

業務用Wi-Fiの導入をおすすめします。病院や介護福祉施設でのWi-Fi導入は大変増えています。

<Wi-Fi利用例>

  • 介護システムをタブレットで使用
  • Wi-Fi対応の離床センサーを利用
  • スタッフ会議や面会をWeb会議で行う など

浅間商事のお客さまでも、すでに導入済みのお客さまが増えてきました。ただ、ネットが遅い、電波がうまく届かないといったご相談をいただき、改善をご提案する事例があります。

Wi-Fiは導入時の機器選定から設置や配線、そしてその後の運用フォローが重要です。また、介護福祉施設など、大きな施設では家庭用機器ではなく、業務用機器の選定と設置をおすすめします。

セキュリティ対策は万全にしたい

利用者さまやご家族の個人情報だけでなく、健康情報など機微情報を扱うため、セキュリティ対策は万全にしたい。

【浅間のご提案】

浅間商事では必要最低限の対策として、「ウイルス対策ソフト」+「UTM」+「バックアップ」の3つの組み合わせをおすすめしております。

本業界のお客さまはもともとセキュリティ意識が高く、対策を行わないことによる危険性をご理解されている印象です。そのため、対策の有無だけでなく、各機器やソフトの役割や運用方法など、詳細なご相談をお受けできればと考えております。

なお、より強力なセキュリティ対策には、ログ管理、バックアップを二重三重に取るといった事例があります。お客さまのご要望(特にご心配のポイント)に合わせてご提案しております。

安全対策

日常的な事故対策だけでなく、ご利用者同士のけんか、脱走や夜間徘徊など、見守りについてデジタルでの解決策があるか。

【浅間のご提案】

介護業界の安全対策に関してはさまざまな専門製品があると思いますが、浅間商事の取扱商品からはネットワークカメラをおすすめします。

浅間商事のお客さまでは主に防犯目的で導入されるケースが多いですが、幼稚園さまの駐車場に設置したケースなど、安全対策、見守り対策としても利用が増えています。

工事不要なサービスもあります。工事、有線回線が不要で、さらにデータをクラウドに保存するため録画装置も不要です。

IT担当者の不在

事務所にIT専任担当者はいない。パソコンなどに詳しい人が担当している程度。パソコンが動かない、ネットがつながらない、といったITトラブルが起こると、すぐに対応できなくて困ることがある。

【浅間のご提案】

もし本業に集中できず業務に支障が出る場合は、外部のサポートサービスご利用もおすすめです。浅間商事でも「ITサポート」として駆け付けサポートをご提供しており、お電話1本で訪問サポートしております。

また、IT担当者さま向けのeBookを公開しております。無料でダウンロードできますので、ITトラブルへの対応、セキュリティ教育などにお役立てください。

介護業界で導入が多い機器や設備

浅間商事のお客さまで、導入が多い機器や設備、その利用目的についてご紹介します。

  • デバイス(PC、タブレット、スマートフォン)
  • ネットワーク機器(Wi-Fiルーター)
  • セキュリティ対策(ウイルス対策ソフト、UTM、バックアップ設定)
  • その他(ネットワーク対応監視カメラ、複合機、大型ディスプレイ)

デバイス(PC、タブレット、スマートフォン)

パソコンの定期的な入れ替え、初期設定の代行など承っております。

また、介護業界ではタブレットやスマートフォンといったモバイル端末の活用が増えてきました。

現場業務中心のスタッフが多いため、パソコンは一人一台なく、代わりにタブレットから情報を入力するなどモバイル端末による情報共有が進んでいます。

訪問介護など外出が多いスタッフの方には、法人用のタブレットやスマートフォンの貸与もおすすめです。クラウドツールとの併用で、報告や情報共有がリアルタイム、かつスムーズになります。

スマートフォンは近年、本体・通信料ともに中小企業も導入しやすい価格になっています。

ネットワーク機器(Wi-Fiルーター)

病院や介護福祉施設でのWi-Fi導入が増えています。

離床センサーといった介護ロボット用だけでなく、施設内で利用するタブレット、レクリエーション用途で設置されるお客さまが増えています

Wi-Fiは適切な機器選定と設置、配線が大切です。特に広い施設の場合、一部だけ電波が届かず、業務に支障が出るケースもあります。

セキュリティ対策(ウイルス対策ソフト、UTM、バックアップ設定)

ご利用者の機微情報を取り扱う介護業界では、セキュリティ対策を重視されています。

当社のセミナーでセキュリティ対策の重要性をご理解いただき、ウイルス対策ソフトを導入された養護老人ホームのお客さまもいらっしゃいます。

ウイルス対策ソフト、UTMといった基本対策がまだのお客さまには導入のご検討を強くおすすめします。UTMはデモも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

また、パソコンやNASなどに重要な情報を保存されている場合は、バックアップ設定も強くおすすめします。万が一サイバー攻撃に遭い、重要なデータを利用できなくなっても、バックアップがあれば迅速に復旧できる可能性があります。

その他(ネットワーク対応監視カメラ、大型ディスプレイ)

施設内の監視やトラブル防止に、ネットワーク対応監視カメラのお取り扱いがあります。

録画サーバーとセットになったタイプ、クラウド録画型で自社にサーバーが不要なタイプもございます。また、屋外に設置できる全天候型カメラであれば、施設の出入り口や駐車場など、防犯や安全対策に活用いただけます。

大型ディスプレイはここ数年、ほかの業界でもプロジェクターからの入れ替えが進んでいます。

設置・設定が簡単です。また、部屋を暗くする必要がないため、画面が見やすいといったメリットもあります。レクリエーション用途はもちろん、パソコンとつないでオンライン面会にも利用できます。

パソコンやタブレットでは画面が小さいため、面会用の広い部屋を用意し、大型ディスプレイでよりリアリティがある面会の場の設置を検討されているお客さまもいらっしゃいます。

パソコンとはワイヤレスで接続できるため、切替えはスムーズです。チューナー付きのものは普段、テレビとしても使用できます。

浅間商事のお客さま事例

※すべて介護老人保健施設さまの事例です。

【セキュリティ対策(UTM)】

UTMを導入済みだったが、当社取り扱いのUTMをデモでお試しいただく。結果、業務にかかわりのない危険なサイトの閲覧を多数検知。また、迷惑メール振り分け機能もご好評ただき、UTMを入れ替えられた。

【セキュリティ対策(監視カメラ)】

夕方になると事務員が退社し、シフトの現場スタッフが事務所を管理。事務所では個人情報を扱っているため、不正防止や、そして防犯ためにも監視カメラ設置を検討。他社の見積もりが高額なため浅間商事にご相談いただき、リーズナブルな監視カメラを導入。

【Wi-Fi(無線)】

施設内で利用していたWi-Fiの電波状況が良くないため、ご相談をいただく。
既存のネットワークは基幹業務用として残し、それ以外のオンライン面会、職員の業務、健康チェック(以前はバイタルを手書きメモしてPCに入力していたが、現在はタブレットに直接データで入力)、ベッドのセンサー(離床センサー、介護ベッドなど)を、浅間商事が設置したWi-Fiで利用されている。
電波が安定し、業務への支障がなくなった。配線も整い、ご満足いただく。トラブル時は駆け付けサポートも行っているため、導入後のサポートも頼りにしていただいている。

【トータルサポート】

パソコンおよび初期設定、セキュリティ対策、Officeなど、浅間商事が機器やソフトウエアなどITまわりをトータルにサポート。館内無線(インカム)、ポスターパネルも浅間商事より導入。

補足:助成金・補助金活用について

介護業界には、ICT活用や介護ロボット活用に対する国や自治体からの助成金・補助金が多く用意されています。

当社からのご提案に、助成金・補助金を活用されるお客さまも多くいらっしゃいます。各助成金・補助金に合わせたご提案をいたしますので、活用される際にはご相談ください。

まとめ

業界別デジタル化事例シリーズとして、今回は【介護業界】編をお届けしました。

介護業界の課題である人材確保のため、離職防止・定着促進を行い、そして生産性向上やその先にある介護の質向上のためにも、ICT活用・デジタル化は有効な手段の一つと考えられます。

介護業界での具体的な課題例と、デジタルでの解決策をご紹介しました。

  • 書類業務や事務処理が多い
  • パソコンが一人一台ないため情報共有・伝達が大変
  • ミーティングや研修会の調整が大変
  • 施設内でネットが必要
  • セキュリティ対策は万全にしたい
  • 安全対策
  • IT担当者の不在

また、導入が多い機器や設備、その利用目的についてご紹介しました。

  • デバイス(PC、タブレット、スマートフォン)
  • ネットワーク機器(Wi-Fiルーター)
  • セキュリティ対策(ウイルス対策ソフト、UTM、バックアップ設定)
  • その他(ネットワーク対応監視カメラ、大型ディスプレイ)

最後に、お客さまの事例もご紹介いたしました。

介護業界においても、積極的なICT活用・デジタル化が、人材不足といった業界特有の課題解決の鍵の一つであると感じます。

「介護とデジタル」。このテーマについて、本記事からその効果を感じていただけましたら幸いです。

(当ホームページの情報は執筆時点、もしくは更新日時点の情報に基づいております。掲載後の状況により、内容の変更が生じた際、予告なしに変更・更新する場合があります。)
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